オーケストラ音源紹介
はじめに
ここでは私が購入を検討する上で色々調べたオーケストラ音源について書き連ねています。もちろん、購入の検討ということで実際に製品を触ったわけではなく、製品のデモソングなどを聴いたり所有者のレビューなどを参考に調べました。なので、音源の紹介というよりは個人のメモ書き程度の代物なのでご了承ください。
なお、価格は2016年7月現在の価格です。日本と海外の両方で取り扱いのあるものは安いほうを表示しています。なお、最新の価格は公式サイトでチェックしてください。
私はどの音源を選んだらいい?
最初に断っておきますが、オーケストラ音源選びはものすごく難しかったりします。私もこれを調べ始めた頃はものすごく迷いました。私が音源を選ぶ上で重視するポイントは以下のとおりです。
- 価格
- 収録楽器
- 奏法
まず一つ目、価格。
オーケストラ音源に限った話ではありませんが、買い物には重要な要素です。オーケストラ音源の世界では安いものほどチープな音に、お金をかければかけるほどそれだけリアルな音に近づくものです。
もちろん、リアルな演奏のためにはいい音源を買うだけではダメで高度な打ち込み技術が要求されることを忘れないでください。
また、高級なソフト音源ほど容量も大きく、PCも高いスペックを要求されることには注意です。
二つ目、収録楽器。
オーケストラと謳ってるのに弦楽器がないとか管楽器がない、なんてことはさすがにありませんが、必ずしも必要な楽器がすべて揃っているとは限りません。
使用頻度の低い楽器が入ってなかったり、打楽器自体が入ってなかったりすることだってあります。
また、バイオリンなどが1st・2ndと分かれていなかったり、ソロが収録されてない音源などもあったりします。
三つ目、奏法。
オーケストラの知識がある程度あればお分かりかとは思いますが、楽器は奏法によって音が全然違います。特に弦楽器などは奏法がとにかくたくさんあり、自然なフレージングには奏法の使い分けが重要になってきます。
以上が私が音源を選ぶ上で重視するポイントです。
それと音源を選ぶ上でいくつか注意点を。
昔はソフト音源かハード音源か選択肢がありましたが、今の時代はオーケストラ音源でリアルさを追求するなら断然ソフト音源がオススメです。
もう一つ、オーケストラ音源にはつきものなのですが、フル版と一部機能を制限した下位版とが存在する製品もあります。予算の許す限りですが、出来る限り同製品の中でも上位のものを買いましょう。
なぜなら、下位版だと上位のものに比べ楽器の数が減っていたり、音質そのものが劣っていたりして不満があった場合は上位版も買う羽目になってしまうからです。
ソフト選びはPC選び
ソフトを選ぶのも大事ですが、PCのスペックをチェックしましょう。 製品のサイトで動作環境が記載されてますがこれはあくまで音源単体で動作するスペックですので、 音源を複数用いたり他の音源と組み合わせて使うつもりならスペックには十分余裕をもっておきましょう。
OS
大抵のソフトはWindowsでもMac OSでも問題なく動くのでどちらが有利ということもないと思います。
ただし、32ビットOSよりも64ビットOSのほうがパフォーマンス的にも勝るので、特別拘る理由が無ければ将来的に考えて64ビットOSのほうが有利だと思います。
CPU
PCの心臓部であるCPUはある程度重要ですが、そこまで複雑な演算が必要なソフトは今のところないので悩みすぎる必要はないかもしれません。ただし、シングルコアのCPUとかだと確実にスペック不足なので素直にCPUを換えましょう。
Intel Core 2 Duoでも動くソフトは動くかもしれません。Core i5あたりならおそらく不満はないでしょう。逆に奮発してCore i7とか積んでもDTM用途としてはあまり差は感じられないかもしれません。
RAM
いわゆるメモリ。最近のソフト音源の大容量化によってかなり多くメモリを消費する傾向にあります。DTMにおいてはCPUよりも重要だったりします。
軽い音源を使う場合でも2GBが最低ラインかと思われます。ただし、フルオーケストラで複数の音源を立ち上げたりすると動作環境の倍くらいのメモリを食うこともあるので、メモリ容量は多すぎるくらいで丁度いいかもしれません。
HDD
HDDはその人それぞれの使い方で必要な容量は可変なので一概にいえないですが、DTMでは主にソフトのインストールと書き出した音声ファイルで埋められると思います。大体、ソフト一本あたり数GB~数十GBくらいの容量は必要なので、参考までに。
ただし、どのソフト音源も大容量ゆえに回転数が少ないHDDだとソフトの立上げに時間がかかってしまいます。また、読込み速度の改善という点においては後述のSSD導入も視野に入れてください。
SSD
SSDは必須というわけではありません。SSDは何かというのは他で調べてもらうとして、HDDに比べてデータ読込みが早いのが特徴です。
SSDはOS用、HDDは音源や音声ファイル、といった感じでドライブを独立させることによってPCのパフォーマンスが向上します。
さらに音源インストール専用のSSDをもう一つ追加してソフト音源の立ち上げ時間を短縮する・・・といった使い方も良いかもしれません。
サウンドデバイス
私は内臓のサウンドカードに関しては安物でいいと思ってます。ですが、代わりに外付けのオーディオインターフェイスの購入をおすすめします。
PC内部の電気的な干渉の回避、サウンドを外部に依存することによるCPUの負荷軽減、などのメリットがあるからです。
その他必要なもの
オーケストラ音源を鳴らすにはPC以外にも必要なものがあったりします。
打ち込みやマスタリングにはDAWが必要ですし、Kontaktというサンプラーに読み込ませて使う音源もあります。
また、プロダクトキーを保管するためのUSBドングルが必須の製品もあったりするので買う前には動作環境を必ず確認しましょう。
セール時は買い時
最後にひとつだけ、オーケストラ音源に限った話ではないですが、海外製品には買い時というものがあります。特にアメリカの企業はホリデーシーズン(一般的に11月下旬から12月末にかけての期間)にセールを行うことが多く、割引率が大きい製品は通常価格で購入するのがタブーとされてる風潮があります。セールの期間はさまざまですが、こまめにセール情報をチェックするのが賢い買い物のコツといえます。
ただし、セールが魅力的だからといって不要な製品まで買ってしまわないよう、それが本当に自分にとって必要なものかどうかよく考えてから購入するようにしましょう。
オーケストラ総合音源
オーケストラ総合音源はその名の通り総合的な音源で、弦楽器、管楽器、打楽器など一通りオーケストラで用いられる楽器が揃っておりそれだけでオーケストラの曲に挑戦できるソフト。これからの人はこれのいずれか一本持っておくと便利。
予算2万円
とにかくオーケストラ音源にはお金をかけたくなく、本格的なものでなくていいので試しにオーケストラの音に触れてみたいという人向け。PCにもあまり負荷がかからないのでPCにお金をかけてられない人にもオススメ。なお、オーケストラ音源というものはどうしても高価になりがちなので、これより安いものをお探しなら無料のサウンドフォントなどを試してみてはいかがでしょうか。
Garritan Personal Orchestra
Garritan Instant Orchestra
HALion Symphonic Orchestra
Complete Orchestral Collection
Kirk Hunter Diamond Symphony Orchestra
予算5万円
この価格帯から急に選択肢が増えます。ある程度打ち込みができて、それなりに良いものを使いたいがそこまで本格的なものは必要ないという人向け。ソフトによってはPCのスペックもそこそこ必要。
EWQL Symphonic Orchestra Gold Complete
Vienna Special Edition Vol. 1
Miroslav Philharmonik 2
Spitfire Audio Albion One
Project SAM Orchestral Essentials
Project SAM SYMPHOBIA
Synful Orchestra
MOTU Symphonic Instrument
Kontakt 5
予算10万円以上
とにかく妥協せず最高のものを使いたいという人向け。PCのスペックも相当高いものを要求されます。また高価な音源ほど高度な打ち込み技術も要求されます。
VI Symphonic Cube
EWQL Symphonic Orchestra Platinum Complete Plus
ストリングス音源
ストリングスといえばオーケストラの顔。ストリングスにこだわることはリアルなオーケストラの音にぐっと近づくことを意味します。
8dio Adagio Strings Bundle
LA Scoring Strings
Cinesamples CineStrings
Cinematic Strings 2
EWQL Hollywood Strings Gold
VI Chamber Strings I
NI Session Strings Pro
Kirk Hunter Concert Strings 2
ソロストリングス音源
ストリングス音源のうち、ソロのものだけまとめてみました。
VI Solo Strings I
Embertone Friedlander Violin
London Solo Strings
管楽器音源
オーケストラにおいては弦楽器と同じくらい重要な管楽器。輝かしい金管楽器、繊細な木管楽器の音が欲しいなら。
Chris Hein Horns Compact
金管音源
VI Dimension Brass I
EWQL Hollywood Brass Gold
Project SAM Orchestral Brass Classic
Sample Modeling The Trumpet 3
その他音源
管弦以外の楽器は近代・現代的なオーケストラでよく使います。